この記事でわかること
- ドバイの大学に「偏差値」という概念はなく、代わりにIELTSスコアや高校GPA等で合否が決まる
- 主要大学ごとの入学要件・難易度の目安
- 日本人がドバイの大学に合格するために必要な英語力
- 学費・生活費など留学にかかるリアルなコスト
はじめに:「ドバイ 大学 偏差値」で検索しているあなたへ
「ドバイの大学の偏差値はどのくらい?」と検索している方は、日本の大学入試と同じ感覚でドバイの大学進学を考えているのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ドバイをはじめとする海外の大学には「偏差値」という指標は存在しません。日本の偏差値は、日本の入試制度に特化した数値であり、海外では通用しない概念です。
では、ドバイの大学への入学難易度はどうやって測るのか? 何が合否を左右するのか? この記事では、日本人が「ドバイの大学に進学・留学する」ために本当に知るべき情報を、わかりやすく解説します。
ドバイの大学事情:知っておくべき基本知識
ドバイは世界屈指の国際教育都市
アラブ首長国連邦(UAE)の一部であるドバイは、人口の約85〜90%が外国人という超多国籍都市です。街中では英語が事実上の共通語として機能しており、200か国以上から人々が集まるグローバル環境が整っています。
教育面においてもドバイは急速に発展しており、2006年に開設された「ドバイ国際学術都市(Dubai International Academic City / DIAC)」には、イギリス、アメリカ、オーストラリアなど9か国以上の20を超える大学がブランチキャンパス(分校)を設けています。125か国から約2万人の学生が学び、400以上の教育プログラムが提供されています。
現在、ドバイには65以上の大学・専門学校があり、5つの公立大学と58の私立大学が留学生を含む学生を受け入れています。
ドバイの大学の種類
ドバイの大学は大きく2種類に分けられます。
1. ローカル大学(地元大学):ドバイまたはUAE国内に設立・拠点を置く大学。University of Dubaiやザイード大学などが代表例です。
2. ブランチキャンパス(分校):海外の大学がドバイに設けたキャンパス。アメリカン・ユニバーシティ・イン・ドバイ(AUD)、ミドルセックス大学ドバイ、バーミンガム大学ドバイなどがあります。
ブランチキャンパスで取得した学位は、本校と同等の学位として認められることが多く、卒業後に世界で活躍するうえで大きな強みになります。
ドバイの大学に「偏差値」の代わりとなる評価指標
日本では「偏差値」が大学の難易度を示す共通指標ですが、海外では以下の指標が使われます。
1. QS世界大学ランキング
世界の大学を研究力・教育水準・国際性などで評価するランキングです。ドバイを含むUAEの主要大学のQSランキング(2025年版)は以下の通りです。
| 大学名 | QS世界大学ランキング |
|---|---|
| Khalifa University(カリファ大学) | 世界183位 |
| UAE University(アラブ首長国連邦大学・アブダビ) | 世界229〜284位 |
| American University of Sharjah(アメリカン・ユニバーシティ・オブ・シャルジャ) | 世界369位 |
| Zayed University(ザイード大学) | 世界701〜750位 |
| American University in Dubai(AUD) | ランク外〜中程度 |
| Middlesex University Dubai(ミドルセックス大学ドバイ) | 本校ベースで評価 |
なお、カリファ大学はアブダビに本部を置く大学で、理工系・エネルギー分野で非常に高い評価を受けています。
2. IELTSスコア(入学の最重要指標)
ドバイの大学への留学で最も重要な指標が、IELTS(国際英語能力試験)のスコアです。日本の偏差値に相当する「難易度の目安」として、IELTSスコアを使って各大学のレベルを把握することができます。
一般的なガイドラインは以下の通りです。
学部(undergraduate)レベル:
- 多くの大学:IELTS総合スコア 6.0〜6.5、各バンド5.5〜6.0以上
- 難関・名門校のプログラム:IELTS 6.5〜7.0 以上
大学院(修士・博士)レベル:
- 通常:IELTS総合スコア 6.5〜7.0、各バンド6.0以上
- 上位プログラム:IELTS 7.0〜7.5 以上
IELTS6.0は英検準1級〜1級レベルに相当するとされており、日本の一般的な高校生にとってはかなりの英語力が求められます。
3. 高校の成績(GPA)
多くのドバイの大学では、高校の成績(GPA)も審査されます。一般的に高校の総合成績が60〜70%以上、または日本の大学入試で換算すると上位30〜40%程度の学力が目安とされます。
主要大学別:入学難易度と入学要件
1. American University in Dubai(AUD)|アメリカン・ユニバーシティ・イン・ドバイ
1995年創立の私立大学で、ドバイを代表する名門校のひとつです。マネジメント・ビジネス、工学、美術・デザイン、建築、教育などの学部プログラムを提供しています。
入学要件の目安:
- IELTS:最低スコア 6.5(ライティングも6.5以上が必要)
- または TOEFL iBT:79点以上
- 高校卒業資格(日本の高校卒業も基本的に認められる)
日本の高校を卒業した生徒は、直接入学が認められる場合と、入学準備コース(Foundation Year)を受講してから本科に進む場合があります。
難易度の目安: 中〜難(IELTS6.5を目標に約1〜2年の準備が必要)
2. Middlesex University Dubai(ミドルセックス大学ドバイ)
イギリスの「ミドルセックス大学」のドバイ分校で、ビジネス、国際関係学、法学、コンピューターサイエンスなど17の学部プログラムを提供。100か国以上から3000名以上の学生が在籍しています。
入学要件の目安:
- IELTS:5.5以上(TOEFL iBT 65以上)
- 高校卒業資格
- ※日本の高校卒業生は1年間の「学部準備コース(Foundation Programme)」の受講が必要な場合あり
難易度の目安: 中程度(IELTS5.5〜6.0で入学しやすい)
学費の目安: 学部 約1万3,600ドル(約200万円)/年、学部準備コース 約1万1,400ドル/年
3. University of Birmingham Dubai(バーミンガム大学ドバイ)
イギリスの名門「ラッセルグループ」に属するバーミンガム大学のドバイ分校。ビジネスや工学系のプログラムが充実しており、本校と同等の英国式学位が取得できます。
難易度の目安: 中〜難(本校と同等水準のIELTSスコアが求められる場合あり)
4. Zayed University(ザイード大学)
1998年設立のUAE国立大学で、アブダビとドバイにキャンパスを持ちます。芸術と科学、経営科学、教育、情報技術、コミュニケーションとメディア科学の分野で学士号プログラムを提供しています。
もともとはUAE国籍の女性向けの大学として設立されましたが、現在は外国人学生も受け入れています。卒業生はアラビア語と英語に堪能であることが求められます。
5. Manipal University Dubai / Hult International Business School など
DIACには世界各国から多様な大学が進出しており、インドのマニパル大学ドバイ校や、米英を拠点とするHult International Business Schoolなどもあります。それぞれ入学要件・学費・カリキュラムが異なるため、志望するプログラムに合わせて公式サイトで確認することが重要です。
日本人がドバイの大学に入学するための準備ロードマップ
STEP 1:英語力の強化(IELTS対策)
ドバイの大学入学に向けた最大の課題は英語力です。目標は最低でもIELTS5.5、できれば6.0〜6.5以上。日本の大学受験で英語が得意なレベルでも、IELTSは特有の試験形式があるため、専用の対策が必要です。一般的に6.0取得には6か月〜1年、6.5以上には1年以上の集中的な学習期間を見込みましょう。
STEP 2:志望大学・プログラムの決定
ドバイには多種多様な大学とプログラムがあります。「英国式学位を取得したい」「ビジネスを学びたい」「できるだけ費用を抑えたい」など、目的に合わせて絞り込みましょう。各大学の公式サイトや、KHDA(ドバイ知識・人材開発局)のウェブサイトでプログラム内容と評価を確認できます。
STEP 3:必要書類の準備
一般的に必要な書類は以下の通りです。
- 高校の卒業証明書と成績証明書(英訳・公証が必要な場合あり)
- IELTSまたはTOEFLのスコアシート
- パスポートのコピー
- 志望動機書(パーソナルステートメント)
- 推薦状(大学によって要求)
- 証明写真
STEP 4:ビザ取得
30日以内の短期留学はビザ不要ですが、それを超える場合は学生ビザの取得が必要です。90日以内なら短期学生ビザ(延長で最大180日)、1年以上の場合は長期学生ビザを申請します。大学が入学許可書を発行してくれるため、基本的には大学側のサポートを受けながら手続きを進められます。
ドバイ大学留学にかかる費用の目安
学費
ドバイの私立大学の学費は年間130万〜200万円前後が相場です。欧米の名門大学と比べると費用を抑えられる場合もありますが、決して安くはありません。一方、ブランチキャンパスでは本校と同等の学位が取れる点を考えるとコストパフォーマンスは高いと言えます。
生活費・滞在費
ドバイは一見、高級な都市のイメージがありますが、日常的な生活費は欧米留学と同程度かやや安い水準です。
- 家賃:シェアハウス利用で月額6万〜10万円程度
- 食費:月額3万〜5万円程度
- 交通費:メトロ・バスなどが発達しており月額5,000〜1万円程度
年間の生活費は100万〜180万円程度を見込んでおくと安心です。
語学学校(語学留学の場合)
大学進学前に語学学校でIELTSを強化する場合、ドバイで人気の「ES Dubai(ESドバイ)」などの語学学校の授業料は欧米よりも安く、週あたり300ドル以下が目安です。
ドバイ留学のメリット・デメリット
メリット
- 多国籍環境で本物のグローバル英語が身につく:ドバイは200か国以上の人が集まり、英語を母国語としない人同士がコミュニケーションを取る環境です。ネイティブだけでなく多様な英語に触れることで、真の国際コミュニケーション力が磨かれます。
- 世界最高水準の治安:世界経済フォーラムの安全ランキングでドバイは上位常連(7位、日本は13位)。夜道も女性一人歩きができるほどの治安の良さは、初めての留学でも安心感につながります。
- 直行便でアクセス良好:成田・羽田・関西国際空港からエミレーツ航空の直行便があり、乗り継ぎなしでドバイへ行けます。フライト時間は約10〜11時間です。
- 学生ビザでアルバイトが可能:UAE発行の学生ビザはパートタイム就労も認められており、現地での実践的な就労経験を積むことができます。
- 日本人が少なく英語漬けになれる:ドバイ在住の日本人は3,000〜5,000人程度と少なく、日本語に頼らない環境で英語力を伸ばすには最適です。
デメリット
- 夏の酷暑:6〜9月は気温が40〜50度になることもあり、日本人には慣れるまで時間がかかります。ただし室内はクーラーが完備されているため、日常生活への影響は限定的です。
- イスラム文化のルール:飲酒は厳しく制限されており、公共の場での飲酒は禁止。豚肉食も制限されています。ラマダン期間中は日中に公共の場で飲食することも控える必要があります。
- 学費・生活費が安くない:欧米より多少安くなる場合もありますが、全体的なコストは決して低くなく、しっかりとした資金計画が必要です。
よくある質問(FAQ)
Q:日本の偏差値でいうと、ドバイの大学はどのくらいのレベルですか?
A:直接の換算はできませんが、IELTSスコアを目安にすると、偏差値55〜65程度の大学に対応するIELTS5.5〜6.5が求められるイメージです。QSランキング上位のKhalifa University(183位)はさらに高い英語力と学術実績が必要です。
Q:日本の高校を卒業していれば入学できますか?
A:多くの大学で日本の高校卒業資格は認められていますが、英訳・公証が必要な場合や、入学準備コース(Foundation Year)を経由する必要がある場合があります。各大学の入学担当部署に直接確認することをおすすめします。
Q:TOEICスコアで代替できますか?
A:ドバイの大学はほぼすべてIELTSまたはTOEFLを採用しており、TOEICは認められないケースがほとんどです。早めにIELTSの対策を始めることを強くおすすめします。
Q:奨学金はありますか?
A:UAE政府や各大学が独自の奨学金制度を設けている場合があります。また、日本の文部科学省が実施する「海外留学支援制度」の対象校となっている場合もあります。各大学の財務援助オフィスや公式サイトで情報収集しましょう。
まとめ:ドバイの大学入学は「偏差値」ではなくIELTSで判断しよう
「ドバイ 大学 偏差値」と検索していた方に向けて、この記事では以下のポイントをお伝えしました。
- ドバイの大学には偏差値は存在せず、IELTSスコア・高校GPA・必要書類が審査の主軸となる
- 学部入学に必要なIELTSの目安は5.5〜6.5(大学・プログラムによる)
- QS世界大学ランキングでは、UAE(ドバイ含む)のトップ校はKhalifa University(183位)をはじめ世界水準の高い評価を受けている
- 学費の目安は年間130万〜200万円、生活費を含めると年間230万〜380万円程度
- ドバイ留学の最大の強みは超多国籍環境・高い治安・直行便アクセス・就労可能な学生ビザ
日本とは異なる入試制度のため最初は戸惑うかもしれませんが、準備のポイントを押さえれば、ドバイの大学への進学・留学は十分に現実的な選択肢です。まずは英語力強化とIELTS対策からスタートし、理想の留学を実現させましょう。
※本記事の情報は2025年時点のものです。入学要件・学費・制度は変更される場合があります。最新情報は各大学の公式ウェブサイトまたは留学エージェントにてご確認ください。

